使用していたDMR-BZT600が6年近く経過したことと、HDDがパンパンで整理が追いつかなくなってきたので、価格が同クラスのDMR-BRG2020に買い換えました。

ブルーレイレコーダーの市場は縮小を続けているようで、そうなると開発投資もままならなくなるわけで、6年もの歳月があっても目立った進化といえばHDDが4倍の大きさになったことと、スマホ等へのDLNA配信が2系統可能になったこと、そして6番組同時録画になった程度です。従来の延長のモデルを選んでおいて「程度です」って言い方もひどいかも知れませんが、そう、DIGAにはこの従来の延長の路線のモデルの他に、全自動DIGAというのがあるのは皆さんご存じかと思います。

私は全自動録画というのに否定的で、何が悲しくて家の中で24時間HDDを回して降ってくる電波をキャプチャし続けなければならないのかという思いがあります。本当に各家庭がそこまで必要とするなら、世の中がとっととVODに移行してしまえばいいのにと思います。

そんなわけで全手動DIGAことBRG2020ですが、これはある意味時代の頂点となるモデルで、既にこの次機種のUBZ2020というのが登場していますが、そちらはUltra HD ブルーレイに対応した代わりに同時録画が3系統に減っている上に値段が高くなっているというモデルです。

しかしPanasonicの6番組同時録画モデルは数世代前に「やらかした」モデルがあったようで、開発チームによほどスキルの低い外注さんが集まってしまったのか、動作は緩慢、録画予約はすべる、などDIGAらしからぬ動作品質のモデルがありました。なのでしばらく警戒していたのですが、このBRG2020については悪い評価を聞かないので、いま使っているBZT600のHDDがお亡くなりになって阿鼻叫喚になる前に買い換えを決意したという次第です。




もう充分小型化されている筐体ですが、前モデルよりさらに僅かに小さくなりました。そして製造国はいよいよ中国になりましたが、ラックに収めたときに前から見えるフロントパネルがコストアップしたようには見えないのに品質向上しているのに驚きました。




6番組同時録画なのでB-CASカードは2枚刺さります。表示窓の7セグの文字はセグメントの間隔が広くなり、アルファベットを表示した際の可読性が低下しているのが残念です。これはコストダウンまたはこだわりを捨てたということですよね。




リアで目立つのはUSB3.0端子。これは外部HDD接続用で、SeeQVault対応のHDDを増設することで、将来DIGAを買い換えた際や故障交換となった際でも外付けHDD内の番組をそのままにしておけます。SeeQVaultが出る前の外付けHDDって、暗号化の関係でレコーダー本体を交換したら録画番組がパーになっていたんですよね。(iVDRはその辺をハードウエアレベルで解決したHDDだった訳ですが。)

あとi.LINKがまだついています。一部地域で根強く使われているSTB(これもPanasonic製が多い)から録画するための端子ですが、個人的にはDVカメラからまだ録画できるのか、という驚きの方が大きいです。




リモコンはフタがなくなり、ボタンが全て表に出てきました。カーソルキーのクリック音がなくなったので、静かなリビングでも耳障りではなくなりました。




本体の小型化以上に小さくなった梱包箱。中国から運ぶのであればもろにコストに効いてきますからね。


使用感ですが、最初に出てくる画GUIがBZT600の頃と全然違うので面食らいますが、実はそれは表層だけで、1階層入れば従来とさほど変わりないGUIがこんにちは、というのはWindowsと同じです。

内蔵されている6つのチューナーのうち、3つは視聴・録画用で、3つは録画専用。録画専用側の3つは通常視聴することはできませんが、専用の受信確認用画面が用意してあって、その画面に入ることで一時的に視聴(受信確認)することができます。このあたりの作りは卒がないです。

6つもチューナーがあると絶対録り漏らしはないだろう、と踏んでいたのですが、どうも1〜6のどのチューナーを使うかは録画予約時に決まってしまい、それはその後ダイナミックに変更されることはないようです。たとえば同じ日付で、

(1) 21:00〜21:54のTBSのドラマの予約
(2) 22:00〜22:54のNTVのドラマの予約

を入れると、どちらもまずは「チューナー4」に振られるようなのですが、ここで(1)が何らかの事情で放送時間繰り下がりや、受信状況の一時的な悪化で番組情報が取得できなかった場合、延々と(1)が録画スタンバイ状態になります。そして、そうこうしているうちに22:00になってしまうと、同じ「チューナー4」を使う(2)の録画予約が保留になってしまいます。他の空いているチューナーが沢山あるんだから、動的に振り分けてくれればいいのにと思います。

動作自体は思いのほかサクサクで、悪くありません。ただ、旧来のGUIの上に被せた新しいGUIが若干チグハグなところがあって、以前のDIGAからBD-RW経由で番組を書き戻そうとするには、「(ディスクに)残す」メニューから辿っていく構成になっているのにはのけぞりました。ダビング方向がまったく逆じゃないか…。

まぁでも、今後5〜6年は任せられるいい機械だと思います。

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