数日前のエントリで、

次のATOK2013 for Macで、「一時的にネットが使えない環境で契約確認ができない場合、即刻ATOKが使えなくなる」仕様が修正されない場合、サブスクリプション版をやめてパッケージ版に戻ろうかと思っている。

と書いたが、最近iMac(Late 2009, Core i7/2.8GHz/16GB RAM)そのものが重くなってきて、どうしたものかと考えたあげく、ATOK自体を削除(設定オフではなく、アンインストール)してみることにした。
(1つ前のエントリのソニーアプリ削除もその一環)

そしたら、システム全体がワンランク軽くなってびっくり!

何をするにも体感するほど軽い。レインボーカーソルも減った。今までもレインボーカーソルが頻発するときは一時的に「ことえり」に切り替えて凌いでいたが、アンインストールするとここまで軽くなるのか…。

ATOKが重いな…と感じるようになったのは、OS X が Mountain Lionになってから。まぁそれ以前からも、ATOKに進歩があまり感じられなくなっていたのも確か。私にとってのATOKの最高性能のピークは、ATOK 2008くらいだったように思う。それ以降は少し精度に「暴れ」が出てきたような…。追い打ちをかけるように、Mountain Lionでは一段と常駐系のシステムサービスが増え、それらとATOKの協調動作がどうもうまく行っていなかったようにも見える。


kotoeri20130510

その点、ことえりはさすが純正と言える。とは言え長年のATOKユーザーから見たことえりというのは、ダメIMの代表のようなもの。しかし最近のことえりはそうでもないようだ。むしろATOKに引けを取っていない気がするし、各種比較テストの結果を見ても箸にも棒にもかからない印象はない。ごめんなさい、見くびってました。

ちなみに私の場合、ことえりをATOKと遜色なく使うには、以下の作業が必要だった。

1.環境設定で「Winodws風のキー操作」をONにする。
2.フリーで流通している郵便番号辞書、顔文字辞書をインストール。
3.ユーザー辞書を再登録する。

ATOKからことえりに移行するにあたっての最難関は3のユーザー辞書だと思う。私の場合(自動登録単語を除いて)180語ほどが登録してあったのだが、あいにくATOKのユーザー辞書から品詞含めて簡単にことえりに移す方法は残念ながらない。(そこそこ手間をかければ可能。)

しかし、よくよくユーザー辞書の中身を眺めてみたところ、現在は標準辞書に載っている単語や、今は付き合いがなくなった知人の難しい名前、今は使わなくなった仕事上の専門用語が大半を占めていることに気がついた。これらを除外し、最近でも使っている単語をリストアップしたところなんと20語もなかったので、ことえりに改めて手入力で登録し直した。昔の標準辞書には「画素」って載ってなかったんだよねぇ…すっかり一般用語になっちゃって…。

あと気になるのは連文節変換時に変換を取りやめた場合のカーソル位置に違和感があるかな…でもまぁ我慢の範囲内かも。それと私は文章を入力する前に「かな」キーを連打するクセがあるのだが、ことえりでそれをやると、確定した文章の再変換になってしまう。

ATOKではその機能をカスタマイズで抑止できるのだが、ことえりには見あたらない。/System/Library/Input Methods/Kotoeri.app/Contents/Resources/KotoeriKeys.plist を確認したが、「かなキーの再変換機能だけ止める」という切り口でのカスタマイズはできなかった。

まぁ連打する方が悪いと言うことで、体の方を慣れさせていくしかないか…。


ことえりにすると、iCloud経由でiPhoneやiPad含めて同じApple IDを使う他のデバイスにユーザー辞書の同期ができるようなのだが、その効果は確認できていない。同期設定はONしているはずなのだが、いつ同期するんだろう…?

とにかくシステムが軽くなったのが一番の収穫。今までATOKを入れていた Windowsマシン側もすべて Windows 7になったので、標準IMで何とかなりそう。ATOK2013 for Macがリリースされるまで、ATOK Passport サブスクリプションは一旦停止するかな。

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