uchiwa

「コクリコ坂から」——
前知識ゼロで観に行った映画でしたが、その後、後付け的にいろいろな情報に触れるにつれ、これは決して団塊向けだけの映画ではなく、多分に若者向けのメッセージが込められていることを知りました。

宮崎駿氏は、NEWS ZEROのインタビューで次のように語っています。


「テレビをいっぱい見ていれば、インターネットをいっぱい開けば、
 修行をしなくても済むと思っている人たちが多すぎる。
 あまりにも足元だけを見て生きている。
 一人の人間としてちゃんと旗を揚げること、
 そういうことを、なんか、表現する映画ができないかなと思った。」


…なるほど。
駿節が炸裂していますが、でもね、と思うわけです。若者をそう追い込んだのは、大人だよねと。

上のインタビュー動画では近年の拝金主義的な世相についても触れられていますが、それについて監督の宮崎悟朗氏は、ビジュアルガイドのインタビューで次のように語っています。

「1963年に高校生だった人って(中略)要するに、団塊の世代の人たち。
 当時は勢いがあったかも知れないけど、
 結果的に日本を袋小路に入れてしまった人たちなんじゃないかって
 僕なんかは思ってしまう……」


宮崎吾朗氏って、どうもイマイチ捉えどころがない印象を受けていたんですが、このセンテンスを読んだとき、ああ、やっぱりオレたちの世代だ、とすごく共感しましたね。同時に、この世代が今後ジブリを背負っていく重圧というか、そういった面でもすごく感情移入できる存在になりました。

ビジュアルガイドによると、ジブリには5ヶ年計画というのがあるのだそうで、「アリエッティ」と「コクリコ」で若い人にチャンスを与え、次に2年掛けて超大作を1本作ると。次世代にたすきを渡すためのプロジェクトだと思いますが、今のところうまくいっているように思います。さて2年後の超大作とはどのようなものになるのか、吾朗氏(そして同世代のスタッフ)がもがき模索する姿を想像して、自分も仕事に渇入れしたいと思います。