寝室で使っていた森田電工の扇風機の首が壊れて、上に向きっぱなしになってしまった。まぁ2,000円の機種だったし7年も使ったので買い換えてもいいか、ということで電気店に出向いたものの、すでに店頭には扇風機はなく、諦めたのが昨年の9月頃のこと。

今年は出遅れないよう、GW入って早々に買いに行った。(早すぎ?)


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選んだのは三菱のR30J-MMという機種。同社ラインナップの中で最もスタンダードなタイプ。この機種に興味を持ったのは「全閉型モーター」という点。ホコリの進入を防ぎ、さらに巻線の高効率化で省エネ化が進んでいる。他社機と比べて1〜3割くらい消費電力が少ない。(ただ、単位風量あたりで比較したわけではないので効率の善し悪しは解らない。)

価格はヨドバシで7,980円+10%ポイント。前使っていた機種から比べると4倍の価格だが、このクラスの扇風機を応援したいという気持ちもあり、奮発した。


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その全閉型モーターのお陰で、奥行きが見慣れないほどスリム。台座はこのままでは使用不可で、付属の丸い台座をはめる必要がある。


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その丸い台座にも裏面に収納フックが仕込まれていたりして、この芸の細かさは日本のメーカー品(タイ生産だけど)の面白躍如。


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ちょっと面食らったのは電源ケーブルを台座の後方からではなく、横側より出す点。果たしてケーブル横出しって使いやすいかなぁ?


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これは台座を留めるナット、こんなところにも三菱マークが。私の義父もそうなんだけど、三菱グループの中の人って自社マークに対する誇りが強いように思う。


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さて、近年、扇風機はエアコンと共存させることでトータル電力を低減できることが知られて久しいが、そういったサーキュレーター的な運用に備えて、本機にはエアコン同様「ONタイマー」が備えられている。しかも「OFFタイマー」と併用ができ、「2時間後にオフ、6時間後にオン」といった運用が可能だ。

風速は4段階(間欠駆動含む)だが、最高速とその1つ下の速度の差が少ないのが気になった。


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稼働音は正直言って期待はずれ。私がこの価格帯に求める水準に達していない。寝室で微風を使うと「シャカシャカ」という音が耳に付く。軽く分解してみたが、首振り機構のためのウオームギアと、羽根取り付け部の軸のベアリング付近から鳴っているようだ。奥行きを短縮するために色々無理しているのだろうか。

首を左右に手動で動かす際のラッチの感覚はあまり宜しくなかった。堅い上に、壊れそう。もう少しシットリとした感触が望ましい。

首を手動で上下に動かす際のラッチはシットリしており問題ない。この感触で左右の首振りもやってくれれば良かったのに。


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また電源ボタンには目の不自由な方向けのポッチ(凸)が付いているが、これがエッジが立っていて押すと痛い。こんなにエッジを立てないと目の不自由な方には使いにくいのだろうか? もう少し健常者含め幸せになれる落としどころはあるような気がする。

総じて、モーターの企画や製品の本質的なコンセプト、筐体の成型精度やデザイン、見た目の佇まいは良いが、細部の感覚的な部分において今一段の詰めが欲しい。2,000円クラスとは違うのだよザクとは!というところをもう少し期待したい。