今ブルーレイレコを買いに行こうと思ったら、事実上パナソニックとソニーの寡占状態である。まぁこのどちらかを買っておけば間違いはないわけで、そういった安心感から、スペックを細かく調べてられない、マニアじゃないし、というユーザに支持されているのだと思う。

逆に、マニアでも細かいスペックを見ていくと、やはりパナソニックかソニーに収斂してしまうのも現在のブルーレコの市場である。というのも、ブルーレイレコの開発には莫大な開発費がかかり、ブルーレイレコ自体、または薄型テレビ他で充分な収益を上げているメーカーでなければ、ブルーレイレコを細部まで「作り込む」だけの開発予算が確保できないからだ。

かく言う俺もそろそろ欲しいなと思っているのだが、なかなか機種選びに難儀している。今までDVDレコを使ったことがないユーザと使い倒しているユーザでは着眼点が異なると思うが、使い倒している側の観点で評価すると、以下のようになる。

【パナソニックBW900/BW800/BW700/BR500】
  • ついにDVD-RAMのカートリッジに非対応になった。残念。松下が捨てた以上、DVD-RAMのカートリッジは事実上終了したと思って間違いない。いまDVD-RAMを使っているユーザは、これ以上殻付きRAMを買うべからず。

  • 10秒バック機能がない。主要レコのかなで10秒バックがないのは松下だけ。

  • BR500のみW録画不可。BWは全機種W録画可能。

  • BR500のみソフトウエアの世代が少し新しい。最大予約可能数が増えている。

  • 松下のハイビジョンカメラとの相性がいいが、SDカードからのAVCHD直接再生が出来るのは、BR500のみ。

  • BW500以外はたぶん次機種が年末商戦に出る。新型では全機種AVCHDのSDカードからの直接再生が出来るようになるだろう。

  • 筐体が薄いので、ラックの隙間の確保が容易。

  • 東芝RDと比較すると、編集機能はないに等しい。

  • 具体的には多岐にわたるので提示が難しいが、BR500のソフトウエアはBW系と比べて操作の洗練度という点で若干ブラッシュアップされているようだ。


  • 【ソニーT90/T70/T50/L70/A70/X90】
  • DVD-RAM非対応なので、DVD-RAMの資産があるユーザは選択肢に入らない。

  • XMB(クロスメディアバー)は、PS3のような滑らかさはないので注意。

  • DLNA対応していたり、PS3やウオークマンとの連携が出来る機種もあり、いかに録画した番組を消化するかに主眼が置かれている印象がある。

  • たぶん次機種が年末商戦に出る。

  • 東芝RDと比較すると、編集機能はないに等しい。


  • なお、松下、ソニーとも「ビエラリンク」「ブラビアリンク」という機能があるが、どちらもHDMI-CECベースの技術である。完全な互換性はないが、互換性は全くない訳ではないようなので、HDMI-CECに対応したテレビをお持ちの方は試してみる価値はあると思う。特に近年の入力がしこたまあるような薄型テレビでは、レコーダの電源を入れるだけでテレビの入力切り替えがされるだけでも、動けば「みっけもの」だろう。

    両社とも画質、音質に拘ったモデルもあるが、個人的には1台しかレコを買うつもりがなければ、比較する機会はないわけで、画質、音質に拘ったモデルを買う必要はないと思う。内部コストを見積もってみると、上位モデルほどメーカーの利幅が大きくなるのは、クルマとまるで同じである。また両社とも6月からのダビング10にはバージョンアップで対応するようなので、その点は心配不要だ。

    ソニーのPSP連携には一時期かなり失神しそうになったが、やはりハイビジョンは大画面で楽しみたいので、我に返って今に至る。

    ところで誰もが言っていることなのだが、東芝のブルーレイが出れば最強なのは疑いようがない。しかし東芝はHD DVDの件で社長が怒って光ディスク自体から撤退する方向なので、東芝の参入は諦めた方がいい。それに東芝の株価はHD DVD撤退前の水準に戻っている。

    個人的に今すぐ一台だけ買え、と言われたら、現時点ではBR500かな、という気はする。理由は他にレコを持っているので、W録画の必要性がないこと、安いこと、SDカードからの直接再生が出来ること、ソフトウエアの洗練度が上がっていることを評価して、だ。

    年末まで待てるのであればBW500相当のソフトウエアになった、BW700またはBW800の後継機がいいかな、という気はする。


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