ポップアップトースター。パンが焼き上がるとポンと出てくるアレである。家電watchの記事を見て欲しくなったのだが、オサレな方々の間で流行の海外製のヤツは、筐体サイズからして日本の住環境にはそぐわないと思う。やはり日本人の感性で設計した製品がいいなと思う。

俺が子供の頃も家のトースターと言えば松下のポップアップ式だった。ポップアップ式の特徴は、熱源が近いことによる「表面カリカリ、中はふっくら」な焼き上がりである。しかしウチにあったトースターは年季が入っていたせいか、パンが時折真っ黒になったりして、そのうちオーブントースターに買い替えられた。

まだ小さかった俺は、オーブントースターへの買い換えで、「表面カリカリ、中はふっくら」なパンが食べられなくなったことに気がつかなかったどころか、オーブントースターの「具を乗せたままで焼ける」というメリットに有頂天になっていた。もっとも、具を乗せるといってもせいぜいマーガリンの上にケチャップをかけるくらいのものだが、これすらポップアップ式では不可能な技だ。

大学の寮でも会社の寮でも設置されていたオーブントースターを使い続け、結婚後は電子レンジ一体型のオーブンレンジを買った。

ウチのあるオーブンレンジは値段で選んだ三菱製で、「弱め」で焼くと表面にほとんど焦げ目が付かず、「普通」で焼くと裏面は真っ黒である。どちらにしても中はパサパサな焼き上がりである。こんなもんかとずっと食っていたが、家電watchの記事で昔のポップアップ式は美味しく焼けていたことを知ってしまった。罪な記事である。

味もさることながら、焼き上がってポンと出てくる楽しさを、子供にも見せてあげたいと思う。

ポップアップトースターはちょっとしたホームセンターに行けば千円台から売っていたりするが、直接パンと触れる製品なので、安全性にも気を配りたい。熱に煽られ変な化学物質が析出してくるのは勘弁である。大手電機メーカーが扱う中国製家電ならまだ信用できるが、商社が扱う中国製家電品は誰が技術的な検証をしているのか不明なので信用できない。

国産著名メーカー製で、周囲の景色が映り込むような銀色で、そこそこ信頼性が高そうで、収納に困らなそうなトースター、どこかで作っていないかナーと、しばらく探した。しかし象印のデザイン家電と称する炊飯器のようなトースターと、松下の黒っぽい食事時に置いても気分が沈むような色のトースター程度しか見あたらず、現在に至る。